クルミの栄養と効能。オメガ3などバランスよく栄養があるクルミを毎日少しずつ

クルミ-殻付き 果物 ナッツ

クルミの歴史は古く、縄文時代にはすでに食べられていたそうです。
現在、生産量が多いのは、アメリカのカリフォルニアと中国。
日本では長野県が生産日本一だそうですが国内の生産量は少なく、現在日本で食べられているクルミは、殻をむきローストされた輸入ものが多いですね。

木材としても、重硬で衝撃に強く落ち着いた色合いから高級家具材としての需要も多く「ウォールナット」という名称で人気があります。

食用するのは種子の部分で、栄養がバランス良く含まれているということで、スーパーフードとして注目が集まっています。
にこぴんは酒のつまみに、よくミックスナッツを食べるのですが「ふむ、この小さい中にどういう栄養素が?」となったので、調べてみることにしました。

クルミ-手でつまむ

クルミの主な栄養素

クルミ-蕎麦

栄養バランスがよいと言われているように、タンパク質脂質炭水化物ビタミンE・ビタミンB1・ビタミンB6・葉酸などのビタミン類カリウム・カルシウム・マグネシウム・銅・亜鉛などのミネラル類が豊富に含まれているようです。
しかも炭水化物はほとんどが食物繊維で低糖質コレステロールはゼロ。グルテンフリーなダイエットをしながら、必要な栄養素をバランスよく摂取するのに適した食材といえそうですね。

その中でも、特徴的な栄養素と効能について見ていきましょう。

クルミの脂肪酸には、不飽和脂肪酸のオメガ3(n-3系)が多い

クルミの約70%を占めるのが脂肪酸。
脂肪というと太るイメージがあり悪者扱いされがちですが、脂肪にもいろいろな種類があります。

脂肪酸は大きく飽和脂肪酸不飽和脂肪酸に分けられ、不飽和脂肪酸は一価不飽和脂肪酸多価不飽和脂肪酸に分けられます。さらに多価不飽和脂肪酸はn-6系n-3系に分けられます。

クルミの脂肪酸は、オメガ3(n-3系)のα-リノレン酸をナッツ類の中では最も多く含んでいます。
α-リノレン酸は、イワシやブリ・サバ・サンマといった青魚の脂肪分に多く含まれる、海洋由来のDHA・EPAと同じオメガ3脂肪酸の仲間なのです。
体内で作ることが出来ない必須栄養素であるため、食べ物から摂取しなければいけません。

オメガ3脂肪酸には、アレルギー疾患や高血圧・ガン・認知症などを予防する働きがあるという研究結果があるのだそうです。

また脂肪を摂取すると腹持ちがよくなるため、良質な脂肪で糖質が少ないクルミは、糖質制限ダイエットをする際の強い味方になってくれそうです。

いろいろな抗酸化物質でアンチエイジング

クルミ-パン

人間を含む生物は、体内に酸素を取り込み生命活動を行っていますが、過剰に産生された活性酸素は細胞を傷つけ、生活習慣病や老化の原因になります。元々体内には抗酸化防御機能も備わってはいますが、加齢とともにその機能が衰えていきます。
なのでそれを補うために、外から活性酸素を抑制する抗酸化物質を摂取することが重要になってきます。

ポリフェノール

クルミにはその抗酸化作用のあるポリフェノールがあり、手でひとつかみのクルミに赤ワイン1杯より多い量が含まれているのだそうです。

メラトニン

眠りを誘うホルモンとしてよく知られているメラトニンですが、抗酸化作用も確認されていて、老化に伴う病気の予防や抑制にも働くそうです。

クルミを摂取すると、メラトニンの血中濃度が3倍に上昇することが研究により判明しています。

ビタミンE

含まれるビタミンEにも抗酸化作用があります。血管の健康を保ち血液循環をよくする働きもあり、筋肉疲労や頭痛緩和にも効果があると言われています。

エネルギーや健康を維持するビタミンB1・B6・葉酸

ビタミンB1は糖質からエネルギーを産生し、疲労回復や皮膚や粘膜の健康維持に役立つビタミンです。また糖質を栄養源としている脳神経系を正常に働かせることにも貢献しています。

ビタミンB6はタンパク質からエネルギーを産生したり、筋肉や血液を作る時に働いています。皮膚や粘膜の健康維持にも役立っています。

葉酸にはビタミンB12とともに血液をつくるという働きがあり「造血のビタミン」とも呼ばれています。
細胞を作る時に必要なDNAなどの核酸を合成するという大切な役割もあり、体の発育にも重要であるため、特に妊婦さんには赤ちゃんのためにも普通より多く摂って欲しい栄養素です。

体の構成成分にもなっているミネラル

カリウムは摂りすぎたナトリウムを体外に排出させ、高血圧予防の働きがあります。

カルシウム・マグネシウムは骨や歯の形成に必要な栄養素。マグネシウムは神経のたかぶりを抑えたり、血圧の維持などの働きもあります。

から血液中のヘモグロビンを作るのを助ける栄養素です。活性酸素を除去したり、骨の形成を助ける働きもあります。

亜鉛は味覚を正常に保つ働きやタンパク質の代謝に関係しています。細胞の生まれ変わりに必要なミネラルで、疲労回復にも効果が期待されます。

食物繊維

クルミ-ヨーグルト

食物繊維は腸内の善玉菌・ビフィズス菌などの微生物を増やし、腸内環境を整え便秘解消や肌荒れ改善につながります。

クルミに期待できる効果

これら上記した含まれる栄養素から、以下の効果が期待出来ます。

  • 動脈硬化・高血圧予防などアンチエイジング効果
  • ガン・心筋梗塞・脳卒中など生活習慣病の予防効果
  • 睡眠の質の向上、不眠症の改善効果
  • 血行がよくなることで、美肌・美髪などの美容効果や貧血予防
  • 疲労回復・便秘改善・ダイエット効果

食べ過ぎに注意!クルミはけっこう高カロリー

クルミ-サラダ

前述したように、クルミの約70%が脂肪です。体によい必須の脂質とはいえ食べ過ぎるとカロリー過多になってしまいます。

手にひとつかみ約7粒(28g)で1日の摂取量に十分なオメガ3脂肪酸を摂ることができるそうです。
一日の中で別の食べ物でも摂取していることを考えると、美容や健康維持・ダイエットのためにクルミを食べるのであれば、毎日軽くひとつかみ分ぐらいを食べるのがよいように思われます。

クルミはチャック付きの袋入りで販売されているものも多く持ち運びがしやすいので、小腹がすいた時に食べると少量でも満足感が得られますし、血糖値の上昇も穏やかですみます。
毎日の食事でもヨーグルトやサラダにトッピングするなどすると、手軽に摂り入れやすいですね。
ただ含まれるオメガ3脂肪酸は酸化しやすいため、開封後は早めに食べきるようにしましょう。

時間的にはいつ食べてもいいですが、消化に時間がかかる食材なので、寝る前などは控えた方がよさそうです。
そしてできれば、油を使わない素焼きの食塩不使用なものがよいでしょう。

殻付きのクルミは国産

くるみ割り人形

日本では殻付きのクルミの輸入はNGらしく、殻がついたままのものは全て国産で、日本産のクルミで多いのはオニグルミと呼ばれる殻が硬い種類になるそうです。
ヨーロッパの民芸品で有名なものにクルミ割り人形がありますが、これは殻が割りやすいシナノグルミやヒメグルミには使えますが、殻が硬いオニグルミには歯が立たず、人形の方が壊れてしまうとか。

あまり見かけることはありませんが、通販などで生クルミも販売されています。
クルミは生でも食べられ、オメガ3脂肪酸など加熱に弱く酸化しやすい成分も多いので、ローストしたものより栄養価が高いそうです。

殻付きのクルミは冷暗所で保管すれば数ヶ月保つそうなので、余裕があれば殻付きもおすすめです。
殻を割るのはストレス解消にもなりそうなので、ちょっとやってみたい気がします。

クルミ-殻割り

出典・参照させていただいたサイト:
カリフォルニア くるみ協会 栄養と健康
クルミ-日本ナッツ協会
Nuts Labo ブログ支店
厚生労働省「日本の食事摂取基準(2020版)」

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