料理やスイーツだけでなく、ハロウィンのオレンジ色の「ジャック・オ・ランタン」などの可愛いオブジェとしても活躍しているかぼちゃ。
寒い冬を乗り越えられるよう体に栄養をつけるために、日本では昔から「冬至」に食べる風習がありますね。
かぼちゃは鉄砲伝来と同じ戦国時代、ポルトガル人によりカンボジアから伝わったとされています。カンボジアがなまって「かぼちゃ」と呼ばれるようになりました。
日本で流通しているかぼちゃは大きく分けて3種類、日本かぼちゃ・西洋かぼちゃ・ペポかぼちゃです。
日本かぼちゃ
全体的に淡白な味で、やや水っぽいものが多いです。煮崩れしにくいので、煮物料理に向いています。最近スーパーなどでも見かけるようになったバターナッツもこの種類。
西洋かぼちゃ
別名「栗かぼちゃ」と呼ばれ、ホクホクして強い甘みがあることが特徴。
店頭に並んでいる多くがこの種類です。
ペポかぼちゃ
ズッキーニなど、どちらかというとキュウリのような青っぽい味で、食感もコリコリしたものが多いです。
ハロウィンで飾られる黄色やオレンジのカボチャはだいたいこの種類。
ここでは流通の多い「西洋かぼちゃ」を中心に、かぼちゃの栄養とその効能、選び方・保存方法などをまとめてみました。

免疫力を高めて、疲労回復や風邪予防に
かぼちゃには、β-カロテンやビタミンC・ビタミンEのほか、ビタミンB群・カルシウムなどがバランスよく含まれています。これらの相乗効果で免疫力を高め、疲労回復や風邪予防に効果があるとされています。
ビタミンエースでアンチエイジングや美肌づくり
特にかぼちゃに多いβ-カロテンは、腸で吸収されビタミンAに変わります。
ビタミンA・ビタミンC・ビタミンEは3つ合わせてビタミンエースと呼ばれており、一緒に摂ることで強力な抗酸化作用を発揮して、血液の流れを良くし皮膚や粘膜の状態を正常に保ち、アンチエイジングや肌のハリを保ったりシミ予防に有効です。
カボチャにはこの3つが含まれているのです。
便秘やむくみの改善
かぼちゃには食物繊維も豊富です。かぼちゃの食物繊維には不溶性が多いので、腸の蠕動運動を促進し便のかさを増すことで、排便を促してくれる効果がもてます。
便秘が解消すると、腸内環境が整い代謝が良くなり、肌トラブルの改善にもつながります。
カリウムも含まれているため、体内の余分な塩分の排出を促進し、むくみの解消や高血圧予防にも効果が期待されています。
冷え性・肩こりの緩和に

体が冷えてしまうと、抵抗力が弱くなり風邪をひきやすくなったり、肩こり・腰痛・頭痛がひどくなったりします。手足の先が冷たくなったり、体が芯から冷えてしまうのは、血流の悪さが原因です。
かぼちゃに含まれるビタミンエースの一つ、ビタミンEには毛細血管を広げ、血液循環を整える働きもあるので、冷え性や肩こりでお困りの人は積極的にかぼちゃを食べるといいようです。
肩こりがひどくてサロンパスを貼りまくりのにこぴんも、この記事を書きながら、かぼちゃを買いに走りたくなってきました(笑)。
カボチャの栄養を効率的に摂るには
油脂と一緒の料理を食べる
かぼちゃに含まれているβ-カロチンやビタミンEは熱に強く、油に溶けやすい脂溶性ビタミンです。油と一緒に摂取すると、栄養の吸収が高まります。
でもビタミンCは熱に弱い性質じゃなかったっけ?と思われた人も多いと思いますが、カボチャの場合は含まれているでんぷん質がビタミンCを守ってくれるため、熱を加えても比較的損失が少ないとされているようです。
天ぷらやコロッケにするのもいいですが、煮物やスープにオリーブオイルやごま油をひとかけするとか、くるみをプラスするとかでもいいそうです。

皮・ワタ・種にも栄養がたっぷりなので捨てずに食べる
β-カロチンは、果肉の部分より皮やワタの部分の方に多く含まれています。ここを捨てるのは勿体無い話なので、できるだけ皮は剥かずに、ワタも捨てずに一緒に調理した方がオトクです。
種にもリノール酸をはじめビタミンEやミネラル類など、さまざまな栄養が含まれているそうです。
そういえばカボチャの種って売られていますね。
かぼちゃは果肉だけじゃなく、皮・ワタ・種と全てに栄養がある優秀な野菜なのですね。
美味しいかぼちゃの選び方
最近は輸入品も多く一年中出回っているかぼちゃですが、日本の収穫期は夏から秋です。
収穫時はまだ甘みが弱く、それから2~3ヶ月ほど熟成させると水分が乾燥し粉質に変化して甘みが増してきます。甘みが増してくると栄養価も高くなってきます。
甘くてホクホクしたかぼちゃの見分け方は、ヘタ部分をチェックしましょう。ヘタが乾燥しヘタの周りがへこんでいるもの。皮の緑色が濃く縦に線が入っていたりゴリゴリと固いもの、持った時にずっしりと重さを感じるものを選ぶといいでしょう。
カットされたものは、果肉の黄色が濃いもの、種がふっくらとしてワタがぎっしり詰まっているものを選ぶといいそうです。
カボチャの保存方法
丸ごとのかぼちゃであれば、冷暗所で1~2ヶ月ぐらいは保存が可能です。
カットされているものですぐに調理しないのであれば、ワタの部分から傷み始めるので勿体無いのですが、種とワタをきれいに取り除いてからラップをして、冷蔵庫の野菜室に入れると一週間ほどは保存できます。
冷凍すれば1ヶ月ほど保存可能
冷凍保存する場合も、ワタと種は傷みの原因になるので、まず取り除きましょう。水気があるときはキッチンペーパーなどでしっかり拭き取ります。
自分の料理したい形にカットして、1回分ずつ小分けにしてラップで包みます。酸化を防ぐために、できるだけ空気が入らないように密着させてラップしましょう。
それをフリーザーパックに入れ冷凍します。二重にして保存することで、酸化や食感の悪化を防ぐことができます。
調理する時は、解凍せずそのまま加熱料理。解凍してしまうと変色したりグニャッと柔らかくなり、美味しくなくなるからです。
電子レンジを活用すると調理が簡単に
カボチャの皮は固いので、カットするのも一苦労ですよね。そういう時は電子レンジで30秒ほど加熱してからカットすると、楽に切れるし、味も染み込みやすくなります。
にこぴんも以前、かぼちゃをカットする際に指を怪我したことがあるので、最近はもっぱらこの方法です。
おまけ ハロウィンカボチャは食べられるの?

ハロウィンで飾られる黄色やオレンジのかぼちゃは、基本的に観賞用として栽培されていますが、食べようとすれば食べられるみたいです。
にこぴんは食べたことがないのですが、食べたことのある人の感想としては、柔らかすぎて水っぽく甘さもなく、あまり美味しいとは言えないようです。
そりゃそうですよね。皮や果肉が固いと「ジャック・オ・ランタン」を作るために、くり抜いたりする細工がやりにくい(調理するのにカットするだけでも指を怪我するような人σ(^_^)には、とても無理ですね〜)。
元々柔らかいので、煮物などには向いていません。でも、くり抜いた果肉に砂糖や生クリームなどを加えて味を調節し、パンプキンパイなどを美味しく作る人はいらっしゃいますね。
ちなみに、かぼちゃは英語で”pumpkin”だと思っていたのは、にこぴんだけではないはず。pumpkinと呼ばれるかぼちゃは、ハロウィンで使われるオレンジ色のかぼちゃだけのようです。皮が緑色の日本のカボチャは”squash”になるのだそうです。
でもニュージーランドやオーストラリアでは、日本の緑色のかぼちゃも”pumpkin”という名で売られているそうで・・・。
北米では日本で栽培されている西洋かぼちゃは、日本から来たかぼちゃということで「ジャパニーズ・スクワッシュ」と呼ばれているらしく、なんだかややこしいですね〜(笑)。
出典・参照させていただいたサイト:
旬の食材百科
良好倶楽部
Woman.excite. E・レシピ
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