キャベツの様々な品種の特徴や旬の紹介。それを生かした美味しい食べ方は?

ロールキャベツ-人参 野菜

一年中青果店やスーパーなどで売られているキャベツですが、季節などにより陳列されている品種が違ったりしますね。
キャベツにも様々な品種があり、形や色、旬の時期など違いますので、その特徴や選び方、適した料理などを紹介してみようと思います。

寒玉(冬)キャベツ

キャベツ-寒玉キャベツ

11月~3月ぐらいまで出荷されているキャベツで、一番流通量が多いです。
一般的にキャベツというと、この種をいいます。

外側の葉は緑色をしていますが堅くて厚いこともあり、場所も取るため剥がされていて、店に並べられているのは中の薄い緑色のものが多いですね。
葉の巻きがギュッと締まっていて形は扁平。横から見ると楕円形をしています。
生でも食べますが加熱すると甘みが増すので、いろいろな煮込み料理や野菜炒めなどにも向いています。

選び方

全体的に均等に丸く、葉と葉の間が密で巻きがしっかりしていて、同じ大きさならずっしりと重みのあるものの方が水分量も多く美味しいといわれています。
緑色の外葉が付いているものほど、みずみずしく鮮度がよいです。古くなると葉が萎びれたり色あせてくるので、店側が葉を剥がしていくからです。

どの種のキャベツでも言えることですが、底の軸部分が太すぎないもの、切り口が新しいものを選びましょう。

高原(夏秋)キャベツ

寒玉キャベツを改良し、7月~10月に収穫し出回るキャベツです。主に長野県や群馬県などの冷涼な高原で栽培されているため、高原キャベツと呼ばれています。

寒玉より、小ぶりで葉が軟らかいのが特徴です。

春キャベツ

春-キャベツ

3月~7月に出回るキャベツで、新キャベツとも呼ばれています。

緑色が鮮やかで中につれ黄緑色、形は丸くて小ぶり。葉の巻きがゆるくふわっとしています。
水分が多くて甘みがあります。
軟らかさを生かして、生で食べるのがおすすめ。包丁で千切りにしなくても手で簡単にちぎれます。
または、少し茹でたり炒めたりしてパスタとあえるとか、浅漬けもよいですね。
水分が多いので、加熱し過ぎるとベチャッとなってしまうので注意です。

キャベツ-ペペロンチーノ

選び方

春キャベツは寒玉とは逆で、葉と葉の間が詰まっていなくてふわっとしている方が美味しいです。
つぶれていたり変色しているものは古くなっているかもしれないので避けましょう。

グリーンボール

グリーンボールは寒玉キャベツと比べると小さくて丸形。巻きはしっかりとしていて、葉は内部まで緑色、肉厚なのに軟らかい食感です。
寒さに弱いので冬はあまり出回らず、旬の季節は4~5月頃です。

料理としては寒玉と同じように食べられます。葉は軟らかいですが肉厚で煮くずれしにくいので、ロールキャベツやミネストローネなどの煮込み料理にしても美味しくいただけます。
しかも、ビタミンC・ビタミンK・カリウム・カルシウムなどの栄養価は一般のキャベツより高いと言われています。

選び方

葉の巻きがしっかりしていて、同じ大きさなら手に持った時にしっかり重みを感じるもの。葉に張りとツヤがあり色が鮮やかなものが良質です。

紫(レッド)キャベツ

紫-レッド-キャベツ

一般的なキャベツより少し小ぶりの丸形で、葉の色が赤紫色をしているので、レッドキャベツとも呼ばれています。
産地を変えながら春蒔きと秋蒔きがあり、生産量はあまり多くはありませんが一年中見かけます。
元々の旬は12~1月で、その時期に収穫したものの方が、葉がしっかりと巻かれているようです。

赤紫の色はアントシアニン

一般的なキャベツと大きく違うのは色ですよね。
あの赤紫の色は、ワインやブルーベリーにも含まれるポリフェノールの一種・アントシアニンという色素成分で、強い抗酸化作用があります。眼精疲労にも効果が期待されアンチエイジングにも役立ちます。

ビタミンCやビタミンK、キャベジンなどキャベツに含まれる栄養素も、一般のキャベツより栄養価が高い傾向にあります。

選び方と食べ方

手に持ってしっかり重みを感じるもの、葉の表面に粉が付いているように白っぽいものが新鮮です。

葉に厚みがあるので千切りや小さく切ってサラダなどに加えると、色が映えるでしょう。
ピクルスや甘酢漬けにすると赤く変色するので、見た目も鮮やかです。

ただ、紫色の元になっているアントシアニンは水溶性なので、煮込んだりする時は、紫色が汁に溶け出し他の具材も染めることがありますので、全体の出来上がりの色に注意して料理しましょう。

サボイ(ちりめん)キャベツ

サボイ-キャベツ

フランスのサボア地方原産の品種で、フランスやイタリア料理ではメジャーなキャベツです。
日本でもまだ生産量は少ないですが、北海道・静岡県・宮城県などで栽培されています。
葉の表面がちりめん状に縮れていることから「ちりめんキャベツ」とも呼ばれています。

形は丸く表面は鮮やかな緑色をしており、一般的なキャベツより小ぶりで巻きは少し緩いです。
葉は繊維質で硬くて少し苦みがあるので生食には向きませんが、丈夫なのでロールキャベツなどにしても破れにくく、煮込み料理やポトフなどにすると、歯ごたえもあり甘くなるのでオススメです。温野菜にする時も、しっかり加熱しなくてはいけないカボチャや人参などと最初から一緒に調理できます。

芽キャベツ

芽キャベツ

1個が一口サイズの可愛いキャベツです。

にこぴんは、単純に「芽が出たばっかりのキャベツで、これがどんどん大きくなって、普通に売っている大きさになるんだろうな」と思っていたのですが、全然違いました。
一般的なキャベツのように主軸の頂芽が結球するのではなく、地から7~80cmほどに伸びた茎に、脇芽がポンポンと結球するのだそうです。

主な産地は静岡県。高温と湿気に弱いので、収穫時期は11月~3月までと寒い季節にしか味わえない品種です。

一般的なキャベツは淡色野菜ですが、芽キャベツは緑色が濃く、緑黄色野菜に分類されているそうです。
小さいですが一般的なキャベツと比べると栄養価が高く、ビタミンCは約4倍、ビタミンKは約2倍、β-カロテンにいたっては14倍ほども含まれています。

芽キャベツ-赤鯛

巻きが固くしっかりしていて火が通りにくくアクもあるので、サラダや炒めものにする時は下茹でしてから調理します。
下茹では、外側の葉を1~2枚剥いて茎の所に十文字に切り込みを入れておくと、火が通りやすくなるそうです。
シチューやポトフなど煮込み料理や揚げ物にする時は、下茹でしないで直接料理しても大丈夫です。

葉牡丹(ハナキャベツ)

キャベツ-葉牡丹

正月の飾りや花壇などを彩る鑑賞用の葉牡丹もキャベツの仲間だそうです。

江戸時代に非結球ケールが食用として渡来したそうですが、苦くて美味しくなかったので、観賞用として改良を重ねてきたそうです。今ではかなりの種類があり、寒い冬の庭を華やかにしてくれています。

出典・参照させていただいたサイト:
旬の食材百科 キャベツ
野菜情報サイト 野菜ナビ「サボイキャベツ」
違いはねっと「芽キャベツ」
Plantia お庭を彩る

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