鮭の栄養価と効能。産卵のため川を遡るパワーの鍵はアスタキサンチンにあり!

鮭-サーモン 魚介類

鮭は身色が赤っぽいオレンジ色をしているので、赤身魚と思われがちですが、実は白身魚です。

なぜ身色が赤いのかというと、アスタキサンチンという色素成分を含んでいるから。
アスタキサンチンはβ-カロテンやリコピンなどと同じカロテノイドの一種で、高い抗酸化力を持っています。
その抗酸化力は最強と言われており、同じ抗酸化力を持つビタミンEの約1000倍、ビタミンCの約6000倍とされています。

シミ・そばかす予防として化粧品の成分にも使われていたりするので、ご存知の方も多いことでしょう。

鮭は昔から、特に東日本の食文化を支えてきた重要な食材であり、今も朝ごはんに焼き鮭、おにぎりに鮭フレーク、カルパッチョ、酒のつまみに鮭トバと、食卓に欠かせない存在です。
今回はその高い抗酸化力を持つアスタキサンチンを中心に「全身捨てる所が無い!」と言われるほど豊富な鮭の栄養価とその効能を紹介します。

鮭は白身魚で、淡水魚!

川に住んでいた淡水魚の鮭がなぜ、生まれたのち川を降り海に出て、1~6年程、北は北極海、ベーリング海・オホーツク海と広い海を泳ぎ回り、再び産卵のために生まれ故郷の川を遡る生態になったのか、そもそも何故生まれ故郷の川が判るのかは、まだ詳しくは解明されてはいないようです。
氷河期に河川が凍り始めた時、生き延びるために河川を下り、餌が豊富な大海を目指したのではないかと考えられています。

しかし元々が淡水魚なので、子供(卵)は海水の中では生きられません。
それで大海を泳ぎ回る壮大な旅を終わりにして、産卵するため生まれ故郷の河川に戻り、川の流れに逆らって、卵が生息できる清らかな水の上流まで、泳ぎ切る過酷な行動に入ります。

激しく呼吸をし運動するので大量の活性酸素が体内で生成され、浅瀬を泳ぎ、時に飛び上がり、紫外線を容赦無く浴びます。
遡上している間、鮭は餌を食べません。どんどん体力も消耗します。

そんな過酷な泳ぎをして生成される活性酸素と戦う準備として、鮭は自分自身ではアスタキサンチンを作れないため、それを含むオキアミや海老・蟹などの甲殻類を好んで食べ、身の色が赤くなる程、体内に溜め込んでいくのだそうです。
そして大海を泳ぎ回り体を大きくし体力をつけ、川の遡上に臨むのです!

鮭-鮭の川の遡上

産卵した後は体力を使い果たしていて、体に残ったアスタキサンチンも卵に移し白い身に戻り、大体の鮭が一生を終えます。

鮭にもいろいろな種類がありますが、日本の川に戻ってくるのは、ほとんどがシロサケという種類です。
他にも日本の鮮魚店やスーパーに並ぶものとして、紅鮭銀鮭タイセイヨウサケ(アトランティックサーモン)マスノスケ(キングサーモン)サーモントラウト、そしてニジマスなどがあります。
日本のニジマスは、養殖や放流されたものがほとんどで、川で暮らしアスタキサンチンを含む餌を食べていないので、身が白いのだそうです。
チリなどでは、そのニジマスを海面養殖し、アスタキサンチンを多く含む餌を与え身を赤くして、サーモントラウトとして輸出しています。

鮭には豊富な栄養素がぎっしり

そんなわけで、鮭には豊富な栄養素がぎっしり詰まっています。

赤い身の成分であるアスタキサンチンをはじめ、DHA・EPAビタミンA・B群・C・D・E、たんぱく質、鉄分、亜鉛、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、マンガン、リン、セレンと、とても豊富です。

強い抗酸化力で、体の酸化を抑え免疫力もアップ

私たちは呼吸をすることで酸素を体内に取り入れエネルギーを作り出していますが、同時に活性酸素も体内に生じさせています。
この活性酸素が体を酸化(サビ)させ、細胞を衰えさせて、老化、シミ・シワ、糖尿病や動脈硬化などの生活習慣病の原因となります。
その体内で増えていく活性酸素を除去し酸化を抑えるために、抗酸化作用のある栄養素を摂取することはとても大切です。

鮭には、抗酸化作用のあるアスタキサンチンやビタミンC、ビタミンE、肌のターンオーバー作用のあるビタミンB6、そして免疫力を高める働きのあるセレンも含まれています。
細胞が元気になると、アンチエイジングにも美しい肌を保ち続ける美容にも繋がっていきます。

含まれるDHA・EPAにも生活習慣病予防効果が

DHA・EPAは、不飽和脂肪酸のオメガ3系脂肪酸です。
血流を良くし動脈硬化や脳梗塞・高血圧などの生活習慣病を予防したり、中性脂肪値を下げる、アレルギー症状を改善する、脳を活性化するなどの効果に期待がもてます。

人間の体内で作ることのできないため、DHA・EPAを含む魚類は、積極的に食べたいところです。

鮭-サーモン-ムニエル

皮も食べると、コラーゲンも摂取できる

皮には、アスタキサンチン・DHA・EPA、そしてコラーゲンが含まれています。

コラーゲンは、血管・皮膚・骨を作るタンパク質です。しかも鮭に含まれるコラーゲンは「フィッシュコラーゲン」と呼ばれるもので、動物性コラーゲンより体内に吸収されやすい特徴があります。
肌の水分量をアップさせターンオーバーを促し、肌に潤いを与える働きが期待できます。

丈夫な骨を作るビタミンDも豊富

ビタミンDは、カルシウムやリンの吸収を促進する働きがあり、血液中のカルシウム濃度を保ち丈夫な骨を作るのに貢献します。また、免疫力アップやアレルギー症状の改善、脳内物質セロトニンを調節し、心や神経のバランスを整えるのに役立ちます。

アスタキサンチンを多く摂るには

アスタキサンチンは赤色の色素成分なので、赤が濃い鮭に多く含まれています。

川を遡上し始めると使われ減っていきますから、遡上する前の沖で獲れた鮭の方に多く含まれています。
アスタキサンチンを多く摂りたかったら、赤色の濃いモノを選びましょう。
店で売っている鮭の種類の中では、紅鮭に多く含まれているようです。

鮭-サーモン-カルパッチョ

生食する時に注意すること

鮭には刺身やカルパッチョ、塩焼きやムニエル、石狩鍋などいろいろな楽しみ方がありますが、刺身など生食する場合は、野生個体物にはアニキサスのような寄生虫がいることがあるので、十分に気をつけた方がいいようです。
新鮮だから大丈夫ということはありません。むしろ新鮮な方が寄生虫も元気です。

スーパーなどで生食用に売られているものは、ノルウェーやチリで養殖されたアトランティックサーモンやサーモントラウトが多いですね。
それらは、衛生管理の行き届いた無菌状態の養殖場で育てられ、なおかつ冷凍され輸入されてきたものなのだそうです。
厚生労働省も、加熱するか、-20℃以下で24時間以上経つとアニキサスは死滅すると通達しています。

昔からアイヌ料理として伝わる冷凍状態のルイベもこういう理由から食されてきたらしく、先人の知恵ってすごいですね。

イクラ(筋子)にもアスタキサンチンがたっぷり

鮭-イクラ-鮭イクラ丼

前述したように、鮭は卵(イクラ)に、体に残る全てのアスタキサンチンやDHA・EPAを移して、自分は白い身の魚に戻って一生を終えます。浅瀬で育つ子供(イクラ)が紫外線に負けないようにです。

食べ過ぎるのはいけませんが、イクラには「天然のサプリメント」と呼ばれるほどの栄養があるので、せっかくですから美味しく上手に栄養をいただきましょう。

鮭は他の部分も、頭の軟骨をタタキにした氷頭、燻製、塩辛、中骨も缶詰になっていますね。内臓などは塩と麹で仕込まれ魚醤という調味料になるなど、本当に捨てるところが無い食材です。

出典・参照させていただいたサイト:
女性の美学
Pinky
骨だいじょうぶ.com

コメント メールアドレスが公開されることはありません。

タイトルとURLをコピーしました