鰹節の栄養と効能。鰹の栄養がギュッと凝縮され、さらに旨味成分が増える

鰹節-削り節 旨味-調味料

鰹節は海で獲れた魚の鰹を燻す工程を何度も繰り返し、水分を飛ばして作られる保存食。
削ったものにちょっと醤油をかけただけのおかかはおにぎりの具材として定番ですし、漬け物や冷や奴を食べる時も、少し振りかけるだけで味がしまってきます。
そういうふうに食べるだけでなく、製造する工程の中で旨味成分がますます増える鰹節は、美味しい出汁もとれるので、日本の料理を作るのに欠かせない食材のひとつですよね。

今ではスーパーなどでは削ったものをパックしたものしか置いていない所がほとんどで、削る前の鰹節は乾物専門店か百貨店などでしか見なくなりました。
にこぴんが子どもの頃は、母か父が鰹節を削ることが朝一番に行う仕事でした。便利な世の中になったものです。

それで、削り節になる前の形をあまり知らない人も多くなってきていると思いますが、鰹節には製造段階の違いで、大きく分けて荒節枯節があります。

荒節と枯節の違い

鰹節は、まず鰹の頭と内臓部分を取り除き、3枚におろし、2時間ほどお湯で煮て(煮熟)タンパク質を完全に熱凝固させます。

それから骨を抜き、何度も燻し乾燥させ、水分を飛ばした状態のものが「荒節」。
製造に約1ヶ月ほどかかり、何度も燻すので表面は黒く焦げたような黒い色をしています。
これを削ったものが「かつお削りぶし」あるいは「花かつお」という名前で売られていますね。
まだ乾燥度が低いため、燻した臭いと魚っぽさが残る味わいになっています。

その荒節の表面を削り整形したものを「裸節」と呼びますが、それにカビを付け、天日で干し、カビを落とします。それを3回まで行ったものを「枯節」と言います。
カビの作用で乾燥・熟成が進むので、水分は全体の20%以下になります。
カビ付けを4回以上行ったものが「本枯節」。出来上がるまでに半年以上かかり、水分量も15%以下まで下がるそうです。
スッキリとしてまろやかな、コクの深い味わいになります。
節の表面は茶色くすべらかですが、削られると「荒節」と見分けがつかなくなりますね。
かつお節削りぶし」あるいは「かつおかれぶし削りぶし」という名前で売られていて、荒節より手間と時間がかかっているので、値段が少し高いです。

市場に出ている8割ほどが、荒節なのだそうです。

鰹節-お好み焼き

鰹節の栄養は超高タンパク質で低カロリー

鰹節のカロリーは100gあたり356kcalですが、一度に100gも食べることはまず無いですね。
おひたしや冷や奴に振りかけ用に売られている削り節の1パックは、だいたい2~3g。

鰹節は魚の鰹を燻し乾燥させたものなので、鰹の豊富な栄養がギュッと凝縮されていて、それに製造過程で生成された栄養素が加わっています。
水分は20%以下になり、重量は生魚の鰹の約6分の1まで小さくなっているそうです。
含まれる栄養素は、とくにタンパク質脂質ビタミンB群(B1・B2・B6・B12・ナイアシン・葉酸・パントテン酸・ビオチン)ビタミンD、ミネラルもナトリウムカリウムカルシウムマグネシウムリン亜鉛セレンと豊富です。

鰹節の約78%がタンパク質

鰹は全体の約25%がタンパク質という魚類の中でもトップクラスの含有量ですが、これが鰹節になると水分が抜けるので、なんと約78%がタンパク質という高タンパク質食材になるそうです。

タンパク質は小さなアミノ酸の結合で出来ています。

人間に必要なアミノ酸は20種類。その中で11種類は体内でも作ることができるのですが、あとの9種類(イソロイシン・ロイシン・リジン・トレオリン・バリン・トリプトファン・メチオニン・ヒスチジン・フェニルアラニン)は作ることができないので、他の食べ物から摂取しなければいけません。
この9種類を必須アミノ酸と言いますが、その必要量を100で表した「アミノ酸スコア」というのがあり、その一番低い数値がその食材の数値になります。例えば8種類が100であっても、1種類が60だとスコアは60に。

鰹のアミノ酸スコアは100なので良質なタンパク質と言われるわけですが、鰹節はそれを引き継いでいます。
おまけにそれが凝縮されているので、少しの量で健康維持やアンチエイジングに期待が持てる嬉しい食材です。

バリン・ロイシン・イソロイシンはBCAAと呼ばれ、筋肉を強化したり弱っている肝臓を助けたりして、疲労回復をサポートします。
ヒスチジンは食欲の抑制、リジンには脂肪燃焼を促進する働きがあるので、ダイエットに効果的です。
トリプトファンは体の代謝を助け、精神を安定させるセロトニンの材料になっています。

このように、アミノ酸には人間の体のさまざまな機能を支える働きがあり、体内でエネルギー源となり、ダイエットや美肌・美髪作り、精神状態の安定、免疫力のアップなどに役立っています。

鰹節-豆腐

含まれる脂質は、EPA・DHA

脂質は魚介類に多く含まれる不飽和脂肪酸オメガ3系のEPA・DHA。
EPAは血液サラサラにする効果や中性脂肪や悪玉コレステロール低下作用があり、DHAは脳神経の発育や機能維持に働くと期待されていますね。

ただ、鰹節は初ガツオのような脂質の少ない鰹から製造されることが多いため、含有量はあまり多くないようです。

鰹節の旨味の主成分はイノシン酸

鰹は大海を泳ぎ続けるために大量のエネルギー成分を持っていて、それをATPと言います。
鰹が生きている間はイノシン酸はほとんど含まれていないのですが、死後一定期間後にATPは酵素の分解によりイノシン酸に変化します。
そのままにしておくと、イノシン酸は旨味の無いイノシン・ヒポキサンチンへと分解が進んでいくので、「煮熟」という工程で、イノシン酸を分解する酵素の働きを止め、旨味成分のイノシン酸を最大限に残して製造されるのだそうです。

イノシン酸は美味しい出汁がとれる旨味成分ですが、細胞を活性化させて新陳代謝を促進する効果もあります。
新陳代謝が上がると、内臓機能が活発になりエネルギーが効率よく使われ、血の巡りも良くなり肩こり・眼精疲労の緩和、皮膚や髪の毛の生まれ変わりや発汗しやすくなるなど、美容やダイエットにも役立ちます。

鰹節の主な旨味成分はイノシン酸ですが、他にもグルタミン酸やアスパラギン酸、ヒスチジンなどのアミノ酸、乳酸などが含まれていて、その旨味が絡みあうことで、コクやまろやかさなども引き出されているそうです。

鰹節のイノシン酸にグルタミン酸が多い昆布を掛け合わせたりすると、相乗効果で旨味が7~8倍になるそうで、そういえば、母も祖母も鰹節と昆布で出汁をとっていましたねぇ。
昔の人達は、イノシン酸とかグルタミン酸とかデータも無いのに「これとこれを合わせると美味しい」と経験で知っていたのでしょうね。

鰹節-昆布-出汁

出汁をとったあとの出汁がらにも栄養が豊富

出汁をとったあとの出汁がらですが、捨ててしまっている人が多いと思いますが、出汁がらにもまだまだ栄養が豊富に残っているそうです。
タンパク質など8割ほどが残っているそうで、そのまま捨ててしまうのはもったいないような気がします。
厚削りのものは細かく刻んで、薄いのはそのまま料理に混ぜたり、みそ汁などは食感が嫌でなければ、そのまま入れてもよいですね。

枯節は発酵食品

鰹節-枯節

枯節はカビ付けを何度も繰り返し熟成させたものなので、発酵食品になるそうです。
荒節より乾燥が進んでより長く保存でき、味がまろやかになり旨味が深くなるだけでなく、栄養価も高くなるんですね。

荒節は製造に約1ヶ月、枯節になると発酵期間が増えますので6ヶ月以上になります。
それだけ手間と時間がかかっているので「値段も6倍以上高いかな」と思っていたのですが、スーパーなどに行って調べてみたらそんなに高くもなく・・。荒節の削りパックが200円だとしたら枯節の削りパックは300円ぐらいの差でした。

それよりも、血合い肉部分を取り除いた商品になると、手間が増えるせいか、荒節の血合い肉部分を取り除いた削り節の方が、取り除いていない枯節の削り節より高い商品もありました。

血合い肉部分はあまり好きでない人も多いので、こういう商品があるのでしょうね。血合い肉部分を取り除いた削り節の方がスッキリとした出汁がとれますし。

鰹の栄養は血合い肉部分に多いので、枯節で血合い肉部分を取り除いていないものが、栄養価という点では高いのではないかと思います。
まあ、味の好みはそれぞれあり、自分が美味しく食べられるものが一番ですけどね。

鰹の栄養と効能。高タンパク質で鉄分豊富。初ガツオと戻りガツオでは何が違う?
初ガツオより戻りガツオのカロリーが増えるのは脂質量差。でもその脂質はオメガ3のEPA・DHA。他の栄養は変わらずタンパク質・ビタミンA・DやビタミンB群、ナトリウム・カリウム・カルシウム・マグネシウム・リン・鉄などたくさんの栄養があります。

出典・参照させていただいたサイト:
にんべん
たべるご 鰹節
宝酒造 かつお節について
グルメノート 鰹節 

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